審美歯科とは?種類や費用相場、保険適用の可否を解説!
歯は、第一印象を決める大きな要素のひとつです。そのため、歯を健康かつ美しく保ちたいと考える方も多いでしょう。
清潔感のある口元の印象を与えるには、審美歯科がおすすめです。しかし、一口に審美歯科といっても、さまざまな種類があります。費用相場も多岐にわたるものです。
この記事では、審美歯科の種類や費用相場、保険適用の可否などについて解説します。審美歯科は一般歯科と異なるため、あらかじめ特徴や相場の違いについて把握しておきましょう。
最後には保険適用や医療費控除の可否についても紹介するので、コストが気になる人もぜひチェックしてください。
審美歯科とは
最初に、審美歯科とは何かについて解説します。
審美歯科とは、歯の健康と美しさをどちらも重視した治療をする歯科のことです。ホワイトニングや矯正などの見た目に加えて、歯周病や虫歯の治療も行います。
口元は顔や見た目の印象を大きく左右するので、歯をはじめとして口元全体を美しく機能的にしたい人は、ぜひ審美歯科をチェックしてください。
一般歯科との違い
審美歯科と一般歯科は、美しさのための治療を同時進行で施すかどうかが異なります。
一般歯科は虫歯や歯周病など、口元の怪我や病気を治すことを目的としているのに対し、審美歯科は治療に加えて美しさをアップさせる目的も。時間を短縮したい・一気に口元のコンプレックスを改善したい場合は、一般歯科より審美歯科のほうがメリットを感じられるでしょう。
なかには矯正のように、美しさを改善した結果、機能性も改善されるというケースもあります。
審美歯科の種類と費用相場
ここでは、審美歯科の種類と費用相場について解説します。審美歯科は種類によって効果や費用相場が異なるので、事前に把握しておきましょう。
ホワイトニング
ホワイトニングはその名のとおり、歯を白くすることを目的とした方法です。歯を削らず白くできるので、痛みが気になる人でも安心でしょう。
ホワイトニングの種類として、以下のような3種類が挙げられます。
- オフィスホワイトニング
- ホームホワイトニング
- デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとは直接歯医者へ行って治療を受ける方法で、有資格者に治療してもらえます。安全性が高く、施術時間も短いというメリットがあります。
費用相場は安くて30,000円程度ですが、施術対象の歯の本数や汚れ具合によって、コストが異なるので注意してください。
ホームホワイトニングは、自宅でセルフで行う治療です。事前に歯医者へ行って歯並びに合ったマウスピースを作り、そのマウスピースに歯を白くする薬剤を付けて装着するという流れです。
オフィスホワイトニングと比べて薬剤の濃度が低いため、時間をかけてじっくり治療したい人におすすめと言えるでしょう。費用相場はおよそ20,000円から40,000円です。
そして、デュアルホワイトニングとは、オフィスとホームの両方をかけあわせた方法です。歯医者で治療をうけたあとにセルフケアをするため、最も持続性が高いという特徴があります。費用は両者を合わせた金額となり、約50,000円から80,000円でしょう。
歯列矯正
歯列矯正は、歯並びを治して見た目やかみ合わせなどを改善するための方法です。歯列矯正の種類は、主に以下の2つです。
- ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
ワイヤー矯正とは、歯の表面にワイヤーをはわせ、圧力をかけながら歯並びを整える方法です。治療する歯の位置によってはワイヤーが見えてしまう点や、食事や歯磨きの際に邪魔に感じられる点などに注意してください。
費用は全体・部分的によって異なりますが、30万円から170万円程度でしょう。
マウスピース矯正は、マウスピースを装着して歯並びを整える方法です。取り外し可能で、透明なものを使用すれば見た目も気にならないなどのメリットがあります。
費用は10万円から100万円と、治療する歯の本数によって異なると意識してください。場合によっては、抜歯が必要なこともあるため、矯正だけでなく抜歯に関しても専門の医師が在籍する医院を選ぶようにしましょう。
インプラント
インプラントとは、自分の歯を抜いたあとに人工の歯根を設置して再建する方法です。あごの骨を削るので、麻酔を用いた大がかりな治療となります。
費用は病院の設備やインプラントの種類によって異なりますが、30万円以上はかかるでしょう。
セラミック
セラミックとは歯の治療に使われる材料の一種で、本物の歯と見た目が変わらず、自然な仕上がりを重視する人におすすめです。セラミックは以下のように、配合率によって種類や性能、費用が異なります。
- オールセラミック
- ジルコニアセラミック
- ハイブリッドセラミック
- メタルボンド
上記のなかではオールセラミックがもっとも自然な歯に近い見た目になります。審美性を重視する人におすすめです。一方、メタルボンドは歯の表面のみセラミックを使用し、内側は金属を使用しているので、オールセラミックと比べて費用が安くなります。
セラミック治療は、歯1本あたり40,000円から18万円程度でしょう。詰め物か被せ物かによっても費用は異なります。
クリーニング
クリーニングは、虫歯治療や審美治療の前に必要となる施術です。歯や歯茎などを細かくクリーニングすることで、プラークや歯周金、虫歯菌などを取り除けます。
保険適用で治療でき、他の審美歯科の治療と比べても安価になるでしょう。
ラミネートべニア
ラミネートべニアとは、歯の表面を削って薄いセラミックやジルコニアを貼り付ける方法です。歯を削る範囲を抑えられるので、短時間での治療が可能です。
気軽に歯を白くしたい・歯の隙間を埋めたいという場合に向いている治療と言えるでしょう。
費用はホワイトニングとオールセラミック治療の間くらいの金額になります。
審美歯科は保険適用できるのか
審美歯科は、歯の健康も美しさも守れるというメリットがあります。ぜひ審美歯科を受けたいという人もいるでしょうが、保険適用できるかどうかは大きなポイントになります。
結論からいうと、審美歯科は保険適用ができません。
なぜなら、歯医者の治療で保険適用となるのは歯の機能の回復を目的としたものに限るからです。歯を白くしたい・歯並びを整えたいという目的は見た目の問題とみなされ、審美性を改善する治療は保険が適用されません。
さらに、審美歯科の治療には最新の材料や技術を用いるため、一般治療よりも高額になる可能性が高いです。
また、保険がきかない自費診療は、各歯科医院ごとに費用を設定できるため、病院によって金額の差がある点にも注意が必要です。
審美歯科は医療費控除を受けられるのか
最後に、審美歯科は医療費控除を受けられるかどうかについて解説します。審美歯科の治療は、一定の条件を満たせば医療費控除の対象となり、一部費用を還付してもらえる可能性もあります。
審美歯科の治療費が高額になりそうな場合は、以下のように医療費控除の条件を満たしているかチェックしましょう。
医療費控除の条件 | 1年間の医療費が10万円を超える、または総所得の5%を超える場合 |
対象 | 本人及び生計を一にする家族の医療費 |
提出書類 | 医療費控除の明細書(領収書は提出不要で、自宅で5年間保管する必要がある) |
歯科医院の価格設定 | 各歯科医院によって異なる |
医療費控除の申請 | 治療が対象か確認し、適用を受けることで費用を抑えられる可能性がある |
審美歯科の治療は保険がきかず一般治療より高くなる可能性が高いので、医療費控除を受けるために、年間の治療費を計算しておきましょう。
まとめ
この記事では、審美歯科の種類や費用相場、保険適用の可否などについて解説しました。
審美歯科とは歯の機能も見た目も同時に改善する治療で、効率的に歯や口元の印象を良くできるなどのメリットがあります。
治療の種類によって、治療期間や費用に差があるので、ニーズに合ったものを選ぶようにしましょう。ただし、審美歯科は保険適用外かつ一般治療よりも高額になるため、コストが高くなる可能性がある点には注意してください。